haircutsmag.com | 10.0%割引 【売約済】マゼール＆BPO／ベートーヴェン「田園」＆メンデルスゾーン「イタリア」

①ベートーヴェン:交響曲第６番へ長調作品68『田園』
②メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調作品90『イタリア』

指揮：ロリン・マゼール
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音：1959年、1960年　ベルリン

29歳から30歳にかけてのマゼールの演奏は、きびきびとした運びと、溌剌とした音楽作りがいかにも若い指揮者らしくて思わず微笑んでしまいます。とはいってもそこはベルリン・フィル、枠のなかにきっちりと収めて清々しい。

マゼールとベルリン・フィルによる最高の演奏。録音も素晴らしい。DGらしく低音も豊かで厚みのある音。嬉しくなってしまいます。昔の良きベルリン・フィルの音色も聴けるし、解釈もまったく正当。テンポはカラヤンと張り合うため？あえてゆっくり目、これがまた素晴らしい！クリュイタンス盤の録音が冴えないだけに、期待していなかったのですが、良い意味で裏切られました。田園のベスト盤のひとつです。イタリアも気持ち良く、誠実に演奏しています。この頃のマゼール、良かったんですね～そのまま、BPO常任になっていたら・・などと想像してしまいます。この直後にベルリン放送響、ベルリンドイツオペラ総監督と、破竹の勢いで、ベルリンを席巻していきます。

マゼール流の個性的なベートーヴェンというべきで、そこかしこにポリフォニックなハーモニーが強調されている点が独特。強弱のバランスをマゼールなりに再構成して、普通の演奏だと埋もれがちなフレーズが克己的に鳴らされているので、聴いていてユニークな響きに事欠きません。フレージングはスタカートを主体に俊敏に処理され、金管は強奏時に大々的に容赦なく鳴らされるなど、後年のピリオドスタイルを先取りしているような印象さえあります。とにかくユニークなベートーヴェンだが、こんな主観的な解釈を、デビュー直後に天下のベルリン・フィルを指揮して当り前のように成し遂げてしまうあたり、鬼才マゼールの面目躍如。「イタリア」は、第１楽章展開部の山場あたりなど随分いろいろなモチーフが複雑に絡み合って聴こえてくるのが新鮮です。

国内盤【希少盤】帯無し、盤面傷無し 10

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